注目のワード

官能小説 お医者さんごっこ


お医者さんごっこ

窓からカーテン越しに柔らかな日差しが差し込む午後。
おろしたての真っ白なベッドシーツ。おそろいの白いクッション。
その隣には机と椅子が二つ。
椅子の一つには白衣を着た男性。もう一つの椅子には桜が座っていた。

「今日はどうしました、桜さん」

白衣を着た男性は優しく声を掛けた。

「あの…胸が熱くて…」

桜は頬を紅潮させ、恥ずかしそうに答えた。

「では診察をしますので、上着を開けてください」

桜は促されるままブラウスのボタンを外した。
その下は何も着けてなく、肌理の細かい肌が露になった。
医師は聴診器を胸に当て、心臓の音をきく。

「ん……」

聴診器のヒンヤリとした感触に、桜は肩を震わせて声をもらした。

聴診器

「変ですね。心臓の鼓動が異常に速い」

「…っ…竜!やっぱり恥ずかしいよ!」

いつもと違う雰囲気と恥ずかしさに、桜は思わずその男性――恋人である、竜一を押し返した。

たまには違うことがしたいという竜一のリクエストで、今日はお医者さんごっこをすることになっている。
おもちゃの聴診器は見た目もさながら、その機能も本物そっくりだ。(白衣はどこで調達したのか…)

桜は患者で、医者は当然竜一。
桜があまり乗り気でないのに対し、竜一はノリノリだった。

そしてなぜだか、着替えを持ってくるように言われた。

「そんなこと言うなよ。せっかくの雰囲気が台無しだろ。ほら、続けるぞ」

そう言いながら、竜一は必要もないのに聴診器で乳房をプニプニと弄ぶ。

「んん、あ…っ…」

聴診器が撫でるように動き、その快感につい声が出てしまう。

「胸が熱いんですよね。もっとよく調べたいので、ベッドに横になってください」

“ベッドに横になる”。
それだけで、なんだが凄くドキドキしてしまう。

「そんなに緊張しないで。治療をするだけですから」

(嘘ばっかり…)

そう思いながら横になっていると、竜一は机の引き出しから何かを取り出した。
あれは…この間、通販で買ったローションだ。

「それって…」

「大丈夫ですよ。良くなる薬ですから」

そう言ってローションを垂らされる。胸から、お腹へ。
ローションなんて使ったことがないから、ドキドキする。

「痛かったら言ってください」

竜一はローションを塗り込むように手を滑らせた。
ヌルリ。普段なら不快に思う感触のはずなのに、やけに気分が高揚する。
乳房を揉まれ、その頂を指で摘んでこね回される。

「ああ…んっ、あ、あ…」

竜一の手の動きに合わせて甘い喘ぎが口をつく。
滑りがいいせいか、いつもより力を入れられても痛くない。

「あ…んっ、先、生…」

「どうしました?」

「変です…んっ…もっと熱くなって…」

「大丈夫ですよ。このくらい舐めとば良くなりますから」

「えっ」

医者が『舐めとけば良くなる』?そんなこと言うはずがない。
竜一は頭を垂れ、桜の胸に口付けた。

「ひゃ…!ああんっ、あっ、んっ!」

舌が這い回る度にジワジワと快感が押し寄せ、触られてもない腿の奥がうずうずしてくる。

「ひどくなってますね。念のため他の場所も診てみましょうか」

そう言って竜一は桜のお腹を撫でながらローションで手を濡らすと、スカートを捲り上げ、下着の中に手を入れた。

「やっ、あ…!」

ヌルついた手にゾクリと震え、やめさせようと竜一の手を押さえた。

「おとなしくして下さい、中途半端な治療は良くないですから」

竜一の指が足の付け根に辿り着き、肉の割れ目を開いて肉芽に触れた。

「ひあっ!あっ…やっ!」

突き抜けるような快感に、甲高い声をあげて体をくねらせた。

「ここが一番悪いようですね。もっと薬を塗り込みましょうか」

竜一が再びローションを垂らす。

一気にスカートと下着が濡れる。ああ、だから着替えを持って来いって…。

「やあ…んっ…んん、せん…せ……」

指の触れた場所から熱くなり、秘所が疼いて蜜が溢れるのが自分でもわかった。
物足りないと思う自分に恥じながらも、貪欲にもそこは、『今すぐ埋めて欲しい』と収縮を繰り返す。

「良くなりませんね。じゃ…注射、しましょうか?」

「は…い……」

注射の意味を理解し、素直に頷いた。

「ではここにも……おや?」

下着を剥ぎ取り、足を開かせた竜一はわざとらしく声を上げた。

「変ですね。ここには薬を塗ってないのに、濡れてる」

「!やだっ、言わないで…」

恥ずかしくて消え入りそうな声で言った。

「異常があるかもしれないので…もう少し診ますね」

そう言って竜一は指を二本差し込んだ。指を泳がせるように、別々の動きで中を掻き回す。

「やっ、ああ…ん、んんっ…!」

快感が押し寄せると同時に、下腹部の奥が疼いてくる。

指なんかじゃ足りない。
もっと太いもので、もっと奥をかき乱して欲しい。

たまらず腰をくねらせた時だった。

「はぁ、もう、我慢できねえ」

「え?」

竜一がいつもの口調に戻り、顔を上げると同時に口付けられた。
角度を変えて何度も唇を吸われる。

「すっげー可愛い。もう欲しい」

「あ……っ!」

言葉と同時に竜一が中に入ってきた。

限界まで焦らされただけに、その分快感が波のように一気に押し寄せてきて、思わず意識が飛びそうになる。

「んっ、ん、あ、きもち、いっ……」

「っ、腰にクる、お前の声」

抱きしめられ、律動が速くなる。
いつもと違うシチュエーションに興奮したのか、桜がそうさせたのか、竜一の質量はいつもより増している。

「やっ、あ、竜、竜っ」

体の奥からゾクゾクと快楽の波が押し寄せ、絶頂が近くなる。

「あ、イく、イく…っ!」

「くっ、ぅ……」

ひと際強く突かれ、桜は快感の極みに達した。膣が激しく収縮し、同時に竜一も果てた。

「はぁ…はぁ……」

「桜…」

呼吸はまだ整わない。抱き合ったまま、二人は悦楽の余韻と、とろけるようなキスを楽しんだ。

「なあ、桜」

「なに?」

「お前、絶対に病気になるなよ」

「え?なんで?」

「医者がお前を襲うかもしれないから」

真顔で言う竜一に吹き出した。

「それはあんただけでしょ、変態」

「変態で結構。…またやろうな、これ」

「いいよ。でも次は私が先生やるからね」

「美人の女医さんかぁ…それもいいな」

白衣の桜を想像したのか、竜一はニヤニヤしている。
そんな彼を可愛いと思いつつ、次回はどうしてやろうか、と桜も笑みを浮かべた。

END

あらすじ

聴診器を胸に当てられた桜は、普段と違う竜一の姿に胸の高鳴りが抑えられなくて…

公開中のエピソード 全100話公開中
カテゴリ一覧

官能小説