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官能小説 二人の世界


二人の世界

ピンポーン、とチャイムが鳴ったので、エミは重い腰を上げて玄関のドアを開けた。
ドアの向こうには身長が160センチくらいの少年がぎこちない笑みを浮かべて立っていた。

「あ…こ、こんばんは…」

恥ずかしそうにうつむいて、どうにか挨拶を口にした少年の手を強引に引いて、エミは部屋に引き込んだ。

「早くおいで」

「は…はい」

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少年の名前はユウ。

ユウは小柄で細い身体に幼い顔をしているが、実際は20歳の立派な社会人。エミのマンションの近くで一人暮らしをしている。
一方エミは31歳。いつもは後輩からの羨望の眼差しを一身に受けている、スーツとヒールでキメるバリバリのキャリアウーマンなのだけれども、一歩自分の部屋に入ると、散らかり放題のガサツな性格だった。

「連絡したらすぐに来なさいよ。他の誰かを呼んでもいいわけ?」

スマホを見つめるユウ

「え?!…それは…その…次からはもっと早く来ます…!だから、他の人と仲良くしないでください……頑張りますから……」

気弱で真面目で、純朴なユウが、おどおどしている姿についニヤけてしまいそうになる。
グっと我慢して、睨みつける。

「あたし、女の子の日の前は我慢できないの。知ってるでしょ?」

エミは、ユウのネクタイを掴んで部屋の奥へと引っ張り込み、鉄製のフレームの簡素なベットに彼を押し倒した。

「わ!」

ベットに尻餅をついたユウの真っ白なシャツのボタンを、一つ一つはずしていく。ユウは頬を紅潮させて、その動作をただ見ていた。高まる興奮で、息が途切れ途切れになる。

全てのボタンを外し、胸がはだけると、エミはユウの乳首を優しく愛撫した。

「ぁ、」

両手を強張らせて、恥ずかしそうに喘ぐ。その姿が堪らなく愛しい。

今度は、下半身に手を伸ばす。そこは既に勃起していた。

「あれ?もう勃ってる」

「…」

「いつから?」

「…家を出るときからです…エミさんとする、って思ったら…」

「変態」と囁いて、ほっぺをつねると、ユウは照れから目を逸らした。

後はいつも通りに、ユウの衣服を剥ぎ取り、下着を脱がせ、コンドームを着けてやってから、エミも服を脱いだ。時折ユウを見つめながら、髪を解き、ブラジャーを外し、目の前でゆっくりとショーツを脱ぐ。
その間、ユウは上半身を起こし、瞬きもせず、微動だにせずエミのその様子を見つめていた。そこには性的な興奮の中に、歴史的絵画や芸術品を見るような畏敬の念が混じっていた。

「キレイです…エミさん…」

崇拝、狂信するような眼差しのユウの肩を押し、ゆっくりとまたベットに押し倒す。
右手でユウのモノの根本を掴んで、入り口に当てた。

「熱い……」

眉間にシワを寄せてユウが呻く。

「当たり前でしょ。こっちももう、限界なんだから……」

そして、ゆっくりと飲み込んでいく。
エミの中に入るとき、ユウはいつも苦しそうな顔をする。大好きな瞬間だ。

「エミさん…っ、エミさん……!」

「あぁ…、ユウ……」

エミは腰を前後に動かし、ユウは下から乳房を掴んだ。ベットが今にも壊れそうな音を立てる。
辺りに二人の体液の匂いが舞った。シーツが擦れて小さな音を立てる。ハァハァという呼吸音。その合間に唾液を飲み込む音。二人の肌に汗が滲んだ。

「ダメ、もう…イク…っ、かも……」

「は、はい…っ…!」

それからは二人とも無言で貪りあった。エミは本当に気持ちよくなってくると何も声を出さなくなる。喘ぎ声も漏らさないし、相手の名前も呼ばない。
気持ちいいポイントに当たるように、腰を振り、ただセックスにのめり込まないと絶頂しないのだ。昔の恋人はやれ『声を出せ』とか『かわいく喘げ』とか面倒なことを言うやつばかりだったけども、ユウはそんな注文なんかしない。だから、ユウと出会うまでは、オナニーではイくのに、セックスでイったことは無かった。

数分後、エミの動きが止まる。

「……?」

「疲れた」

エミの一言を聞いて、今度はユウがエミのお尻を掴んで、突き上げる動きを始めた。
3分ほどで子宮が震え始め、膣が収縮して締め上げる。快楽の波紋が広がり、手足が硬直していく。背中からいつものアレが上ってきて、後頭部を重いもので殴られたような感覚の後、頭が真っ白になって全身の力が抜けた。
今日のは特別、強烈な気がする。

「あ、ごめんごめん」

気だるい身体を起こして、ユウの上から降り、コンドームに包まれたユウのそれをしごき始めた。

「いいですよ…エミさん…疲れたでしょ…?」

「いいから、やらせて」

まだ射精していないのに終わらせるなんて、いくらエミでも出来ない。それに、射精するときのユウの顔を見るのも大好きなのだ。

「出るっ……!」

小さな声で喘いで、エミの手の中で痙攣し射精する。

「ふふ」

恥ずかしそうなユウの顔を見下ろし、つい含み笑いをしてしまう。

「もう…何、見てるんですか…」

「かわいいから、見ちゃうのよ」

これ以上見ていると、またしたくなってしまう。
エミは身体を横にして目を閉じて眠りに入った。ユウが腰を抱き、肩に唇を当てる。それを合図にエミがユウの方を向くと、今日、初めて唇が重ねられた。

END

あらすじ

バリバリキャリアウーマンのエミとちょっと弱気な年下、ユウ。
積極的なエミと翻弄されるユウとの甘い関係…

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