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官能小説 アーバンライトに恋をして
自分とは正反対の上司
美穂は大学進学で東北から上京して、そのまま東京で就職した。オフィス街には多くの飲食店が軒を連ねるが料理上手で節約家な美穂は、毎日自宅から弁当を持参していた。
「今日も美味しそうな弁当だな」
背後から美穂を呼ぶ声が聞こえた。
「この玄米焼きおにぎり、俺もこの前作ってみたよ。初めてだが中々上手くできた」
彼は海藤昇。社内一の出世頭であり、美穂の上司だ。仕事も遊びも積極的で消極的な美穂とは正反対の男。その彼が美穂に積極的に声をかけてくるのには理由がある。
「料理上手な君に頼みがある。俺に料理を教えてもらえないだろうか?」
いつも手製の弁当を持ってくる美穂に、昇は料理を教えて欲しいと相談してきた。
それから二人は自炊のことで話し合うようになったのだ。
昇と仕事以外で話すたびに、美穂は少しの緊張と、胸の昂りを感じる。
しかし昇はそんな美穂の様子には気付かないようで、そのまま会話を続けた。
「ところで……君は、金曜日の予定は空いているか?」
「えっ……まぁ、空いていますけど」
「では俺のおごりで、たまにはフレンチディナーでもどうかな?日頃のお礼だ」
お誘いは唐突に、そしてごく自然に。美穂の顔は真っ赤になった。
普段からこんな駆け引きに慣れている昇と違って、美穂は恋愛の経験がない。
内気な性格が災いして、異性と二人きりで食事なんて未経験のままこの年になってしまった。
「……わかりました」
彼の誘いを断ることなんてできない。赤くなり俯いた美穂を見て昇は満足そうに笑う。
「じゃあ金曜日は俺と過ごそう」
颯爽と去っていく昇の後ろ姿を、美穂はただ見送ることしかできなかった。
都会の華やかさは街の装飾にあるといってもいい。
連れて行かれた店も、まさに都会の夢を詰めたような世界だった。綺麗な夜景と華やかな料理は、田舎から出てきた美穂がずっと行きたいと願い、手が届かなかったものだ。緊張でぎこちない美穂に昇は優しく微笑む。
「大丈夫だよ。コースに慣れていないのなら、好きなものを好きなだけ頼めばいい」
その言葉を聞いて、余計に美穂は俯いてしまう。
「その……こういうの、初めてなので、もうなにを頼んだらいいか……」
「そうか、それなら……」
昇は慣れた様子で、美穂に代わって店員に注文をする。
(私のこと、気遣ってくれているんだ)
彼のさり気ない心遣いに、美穂の胸はじんわり熱くなる。目の前に並ぶお洒落な料理はどれも初めてのものばかりで、美穂は一つ一つを丁寧に味わった。
夢のような時間が終わる。一足先に店を出た美穂は彼に頭を下げた。
「今日はありがとうございました。こういうお店に憧れていたから本当に嬉しかったです」
美穂の耳元で、昇はそっと囁いた。
「―――実はこの後、ホテルの予約も済ませてある」
美穂が驚いて顔をあげると、先ほどまでの朗らかな笑みは消えて、真剣な表情の昇が美穂の瞳を見つめている。
「本命の相手でもないと、こんな高級店は誘わないよ」
普段とはまるで違う様子の昇に、美穂は何も言うことができず、そのまま彼のことを瞬きもせずに見つめているだけだ。
「海藤、さん……」
「ずっと前から気になっていたんだ。いつも一生懸命な君に興味があって、君に料理を教えてもらって……ますます惹かれた。俺のこと遊び人だと思っているだろう?」
美穂が正直に頷くと、昇は困ったように笑う。
「はは、仕方ないか。……でも、俺は本命の相手には尽くす性質なんだ。こんなにも、尽くしたくなる子は初めてだ……」
吸い込まれるように、自然と唇を重ねていた。初めて触れた人の唇は、暖かくて柔らかいなと美穂は思う。触れて離れるだけの小さなキスが、美穂の初めてのキスだった。
「……駄目か?」
拒むことなく、美穂は昇に導かれるまま、一晩彼と過ごすことを選んだ。
テレビでしか見たことがない最高ホテルからの夜景に、美穂は見とれていた。昇はそんな美穂を優しく抱き寄せ、そして彼女の身体を部屋の中央に鎮座するベッドの上に導く。
昇に言われるがままに身体を横たえて、美穂は彼に再び抱きしめられた。
「良い匂いがする……」
男に抱かれるのは初めてなので、どうすればいいか全くわからない。
そんな美穂の不安を見透かすように、昇は耳元で囁く。
感じたことのない快感
「そんなに緊張しなくていい。楽にしていればいい」
「わ、わたし……っ」
耳まで赤く染めながら、美穂は決意したように大事なことを告げた。
「その、初めてなのでっ……!だから、お願い……優しく、してください……」
「……そうか、俺が初めてなのか。それは嬉しいな」
くすりと笑って昇は美穂を強く抱きしめた。耳を優しく食まれるだけで、全身が震える。
「じゃあ、なおさら優しくするよ。……美穂、今夜君は……俺だけのものだ」
「あっ…………!」
名前を呼ばれるのは初めてだった。昇の舌が美穂の全身を這いまわる。
「あ、んふ……」
下着を脱がされるときは一瞬身体が強張った。それでも優しいキスに安心してしまう。
「ん、ふぅ……んん……」
初めての快感に美穂は身体を捩らせて反応した。指先で固くなった乳首を摘ままれると、美穂の身体は震えてしまう。それでも片手で半身を支えられているのだから、逃げることなんてできない。
(自分で触るのと、全然違う……)
昇の愛撫は遠慮を知らず、そのまま指先は下腹部へと滑り落ちていった。
「あ、んんっ……」
薄い茂みを掻き分け、指は美穂の肉芽を優しく擦る。そのたびに美穂の身体は敏感に反応し、華奢な身体をしならせる。入り口は奥から溢れ出てきた蜜に濡れ、昇が指を激しく動かすたびに、くちゅくちゅと粘着質な音を響かせた。
「こんなの、あっ……!知らないっ……!」
まるで自分の身体が自分のものではないようだ。昇は美穂の身体を少し起こして、後ろから美穂を抱きかかえるような体制で、片手で彼女の身体を支え、もう片方の手で太腿を大きく開かせた。
「初めてにしては、感じているみたいだな。だが……挿入するにはまだ少し早いか」
昇の指が、ゆっくりと美穂の胎内に侵入してくる。
「はぁんっ……」
最初は人差し指一本だけだが、慣れていない美穂の内部はそれを受け入れるだけで精一杯だ。
肉芽を擦られていただけであんなに感じてしまったのに、内部まで擦られるなんて……。
「はぁ、あ、海藤、さっ……!」
「昇でいい。美穂、痛みはないか?」
昇は指を動かすことを止めない。先ほどよりも大きな湿った音が美穂の秘所から漏れる。
(掻きまわされて……っ!奥、すごく熱くなっている……!)
美穂は脚を閉じることもできず、ただ頷くしかない。
「昇さ、あぁっ……!こんなの、初めてですぅっ……!」
息も絶え絶えの美穂の耳元で、昇は囁く。
「美穂はオナニーの時、まだクリイキしかしたことがないだろ?俺が美穂に、初めての同時イキの良さを教えてやるからな……」
「あぁっ!?あ、はぁあっ!んあはぁ、あぁあーっ!」
指が増やされる。二本の指はばらばらに動き、美穂の内部を激しく掻きまわした。
同時にもう片方の手が肉芽へと伸びてきて、美穂の敏感な箇所を全て責められた。
(こんなに……感じるなんてぇっ……!)
「昇さぁんっ!もう駄目っ……!イイ、のぉっ!……あぁっーっ!」
美穂の足は痙攣するように激しく震え、そして飛沫をあげながら、果てた。
「潮を吹いたのも初めてか?」
美穂は荒い吐息を整えるのに必死だった。だけど昇は美穂を開放しようとはしない。
昇は慣れた動作で己の勃起した欲望に素早くゴムをつけ、美穂の太腿の間にそれを滑り込ませ、耳元で囁く。
「挿入しても……いいな?」
言われなくても、まだ身体は酷く疼いていて、彼の熱を求めていた。美穂は静かに頷き、彼と唇を重ね、舌を絡ませ、彼の熱が侵入してくるのを受け入れた。
「ふぅううーーっ……」
先ほどまで解されていたおかげで、蕩けた美穂の胎内は昇の大きな欲望をさほど痛みを感じず、すんなりと受け入れた。結合部からはわずかな出血のみで、性器が擦れる痛みより、快感の方が何倍も勝っていた。昇は美穂の反応を見ながらゆるゆると腰を律動させ、彼女の愛らしい嬌声を楽しむ。
「あ、あぁ、昇さん、昇さぁっ……!ひゃぁあっ!」
上を擦り上げられ、美穂は大きく背をのけ反らせた。身体を昇に支えられて、美穂は彼から与えられる初めての快感に酔い続けた。重なった身体のぶつかり合う音と、結合部から響く淫らな音が混じり合う。
「ああ、ぁあっ!いい、いい、気持ち、いいよぉっ……!」
「俺も……美穂の中、最高に、いい……っ」
スキン越しの熱がもどかしい。もっと、奥をそのまま掻きまわして滅茶苦茶にしてほしい。
美穂は最奥まで昇の欲望に貫かれるたび、大きな嬌声をあげ続けた。
初めてとは思えないほど美穂は乱れ、口付けを何度も交わし、昇の熱を求めた。
「処女とはとても思えないな……美穂は、いけない子だな」
「あ、あぁっ!だってぇ、だってすごく、いいのっ……!」
肉芽を指で擦られるたびに美穂は喘ぎ、内部をきつく締め付けた。
普段の彼女とは違うその表情に、昇も貪るように彼女を求め、律動を速めた。
「さっきまで、昇さん、に、いっぱい掻きまわされたからぁっ……!私の身体、すごく敏感になって、感じてるのぉ……!」
「美穂が可愛いからいけないんだ。俺の美穂……。今度は、一緒に気持ちよくなろう……」
昇の律動がさらに激しさを増す。二人は何度も互いの名前を呼びながら求め合い、そして昇が美穂の最奥を突いた瞬間、美穂の大きな悲鳴があがった。
「あぁああっ……!昇さぁんっ!も、あ、ぁああーっ!!」
薄いゴム一枚隔てて彼が欲望を吐き出すのが伝わってくる。
まだ、身体の奥に熱が残っている。もっと、彼が欲しい。
「はぁ、美穂……。なんて可愛いんだ」
昇がこんな恍惚とした声を出すなんて、初めて見た。彼の欲望もまた、治まる気配を見せていない。美穂は初めて、自分からキスをねだった。
「昇さぁん……。もっと、もっとぉ……」
彼を求めるこの熱は、未だ静まる気配を見せなかった。―――まだ夜は始まったばかりだ。
初めての朝
流石に激しく動きすぎたのだろう、鈍痛は行為の最中ではなく、翌朝やってきた。
―――隣を見る。目を覚ましていた彼と、目が合った。
「おはよう、美穂」
美穂の寝顔を見つめていた昇は、目を覚ました彼女を見て優しく微笑んだ。
その途端、昨夜の記憶が蘇ってきた美穂は、顔を真っ赤にした。しかし彼女がもう少し落ち着いていたのなら、自分は今、彼に腕枕されていることに気付いただろう。
「海藤さん……」
「昇、でいいと言ったはずだ」
「昨日の君は、本当に可愛かった。初々しい君も、乱れる君も……初めての君は全部、最高だった」
「は、恥ずかしいです……」
「そんなに恥ずかしがることはないだろう?もう俺達は恋人なんだから」
茶目っ気たっぷりに笑う昇。それはまるで少年のような笑顔で―――美穂は、思わず思ったことを素直に言ってしまったのだった。
「昇さんのその顔、なんだか子供みたいで……可愛いです」
予想外の返事に、昇は少し面食らった顔をしたが、すぐにまた笑顔を取り戻す。
「君の方が可愛いさ。……俺だけに、また可愛い姿を見せてくれ」
そんな些細な独占欲も可愛くて愛しくて、美穂は思わず笑顔になってしまったのだった。
END
あらすじ
美穂は大学進学を機に東北から上京して、そのまま東京に就職した。消極的な彼女とは正反対の積極的な上司に、料理を教えることを頼まれてから仲良くなっていた――。ある日「金曜日空いていないか」と上司にディナーに誘われて…