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官能小説 見つめられて


見つめられて

(少し暖房を入れたほうがいいかな…)

亜由美は、もうすぐ自分の部屋にやってくるであろう恋人・建斗のことを想った。

出張の多い建斗と会うのは約2ヶ月ぶりだ。
彼は今日、出張先の沖縄から帰って来るはずだった。

春とはいえ、夜になると肌寒い日が続いている。
外を歩いてくる彼は身体が冷えているかも知れない。
暖房器具のスイッチを入れながら、亜由美は久しぶりの逢瀬に胸が高鳴った。

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間もなくすると、建斗が亜由美の部屋に到着した。

春物のコートの襟を立てた建斗は、ドアを開けるなり「こっちは寒いなぁ」と言う。

「沖縄と比べたら、そりゃ寒いよ」

と返しながら、亜由美は建斗の胸に飛び込んだ。
荷物を放り投げるように床に置き、建斗もしっかりと抱き返す。

見つめあうふたり

「何か今日の亜由ちゃん、甘くてイイ匂いがする」

建斗が来る前、亜由美はシャワーを浴びてお気に入りのローションで全身をケアしていた。甘くて、色っぽいベリーの香り。

すべすべになった亜由美の腕を、建斗が愛しげに撫でる。

「ねえ、お腹空いた?」

亜由美は頭一つ背の高い建斗を見上げて聞いた。
時刻は夜8時を回っている。

「うん、でも、それより…亜由ちゃんが欲しい…」

言いながら、惹かれ合うように口付けた。

ねっとりと舌を絡ませながらの、濃厚なキス。
久しぶりの感触に、亜由美はそれだけで身体が蕩けそうだった。

建斗は亜由美を抱き上げ、ベッドルームへ誘った。
ベッドに優しく亜由美を降ろし、再びキスしながら上着を脱ぎ捨てる。
亜由美の部屋着のミニワンピースの下に手をのばし、下着の上から秘部に指を当てる。

「んっ…」

思わず声が出てしまった。

建斗がラインをなぞるように触れ指を小刻みに動かすと、みるみるうちに、亜由美の下着にはじんわりとシミができてしまう。

「もうこんなに濡れてる…えっちだね…」

建斗の言葉に、ますます濡れてくる。
言葉だけで達してしまいそうなほど、亜由美の身体は敏感になっていた。

愛撫する指の動きが少しずつ強くなってきた時、建斗の動きが急に止まった。

「そうだ。ひとりエッチ、見せてよ」

突然のお願いに亜由美は驚き、跳ねるように身を起こした。

「えっ!?そんなこと…」

「どうして?いつもしてるでしょ?」

亜由美はどきりとした。
実は、建斗となかなか会えない寂しさから毎日のようにローターで一人慰めていたのだ。

しかもその秘め事は建斗も承知済みで、いわば恋人公認のひとりエッチ。そのローターも、長期出張の前に建斗が亜由美にプレゼントしたものだった。
ピンク好きの亜由美のために建斗が選んだ、淡いピンク色のローター。

「これをすれば恥ずかしくないよ」

健斗は、枕元の小さな引き出しからアイマスクを取り出した。
柔らかそうなピンクのハート型アイマスクは、日頃仕事でパソコンをよく使う亜由美がアイケア用品として購入したもの。

建斗はそのアイマスクで亜由美の目を隠し、さらには弱々しく抵抗する亜由美の下着を取り去ってしまった。
無防備な姿の亜由美の手に、小さなピンク色のローターを持たせる。

「ね、お願い。亜由ちゃんの全部、見たい…」

耳元で囁くように懇願されれば、抗えるはずもない。
手探りでローターのスイッチを入れると、下着を取り去られ剥き出しになったクリトリスにゆっくりとあてがった。

(自分でしてるところ、見られてる…!)

そう思うと、全身に恥ずかしさが込み上げてくる。

見つめられるだけで、亜由美は建斗に激しく攻められているような錯覚に陥り、興奮した。
クリトリスをローターの先端で刺激しながら、空いた手で乳首をつまむと、快感に襲われ声が抑えられない。
さらにローターを押し付けると、じゅわ、と愛液があふれ出た。

「もっと足を開いて」

普段は穏やかな建斗に珍しく強い口調で命じられ、言われるままに大きく足を広げる。
大切な部分が全て露わになってしまった自分の姿を想像すると、恥ずかしくてたまらない。

「あっ、ん、ああ…」

十分濡れたそこに、ローターを浅く抜き差ししてみる。自然と腰が動いてしまう。

建斗に激しく突かれる想像をする。
静かな部屋に、くちゅくちゅ、といやらしい音が響いた。

「もうだめぇ!っ、いっちゃう…っ!」

限界に達した亜由美の身体が、ビクンと弓なりに跳ねる。

「け……建斗さんっ!」

たまらずローターを離し、亜由美はそのまま果てた。

果てた後も、快感の余韻が残る身体がひくひくと小さく痙攣する。
そんな亜由美を、建斗が後ろから抱きしめた。

「すごく興奮した。きれいだよ、亜由ちゃん…正直これに嫉妬した」

健斗は手元のローターを奪うと、亜由美のアイマスクを外しながら何度もキスし、再び抱きしめた。
抱きしめられると、腰に硬く反り返る彼のものが当たった。

「今度は、俺が亜由ちゃんをイカせてあげるね…」

「ん…お願い、一緒にイキたい……」

甘える恋人へ、建斗は返事の代わりにキスで返した。

END

あらすじ

出張の多い彼、建斗と久しぶり会う亜由美は胸を高鳴らせている。
2ヶ月ぶりの彼と過ごす時間はどんな甘いものになるだろう…

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