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官能小説 隣の君に、恋の予感
始まりの挨拶
私の名前は陽菜。築30年のマンションに一人暮らしをしている。
隣の部屋には、最近引っ越してきたばかりの彼が住んでいる。初めて顔を合わせたのは、朝のゴミ出しの時だった。
爽やかに「おはようございます」と挨拶してくれたその笑顔は、まるで少女漫画から飛び出してきたみたいで、私の心臓は一瞬で跳ね上がった。少し癖のある黒髪に、吸い込まれそうな優しい瞳。
その日の夕方、玄関ドアを開けた瞬間、隣の部屋のドアも同時に開いた。
「あ、こんにちは!」
私も思わず挨拶をすると、彼が少しはにかんだように笑った。
「こんにちは!隣に引っ越してきた中山 隼人です。よろしくお願いします!」
彼のまっすぐな瞳に見つめられ、私はドキリとしながらも、きちんと答えた。
「私、桜井 陽菜です!こちらこそ、よろしくお願いします。お若いのに、しっかりされてますね」
私が思わずそう言うと、隼人くんはふっと笑った。
「いやいや…!あの、これからよろしくお願いします!」
彼のまっすぐな笑顔に、思わず胸がきゅんとした。私より年下に見えるのに、すごく落ち着いていて、何よりこの笑顔がたまらない。
ベランダ越しの、音楽と会話
それから数日後、ベランダで洗濯物を取り込んでいると、隣のベランダから心地よいギターの音色が聞こえてきた。 思わず耳を澄ませる。アコースティックギターで奏でられるメロディは、どこか切なく、でも温かい。まさか、お隣の隼人くんがこんな素敵な趣味を持っているなんて。
「……上手だなぁ」
独り言が漏れた瞬間、ギターの音がぴたりと止まった。しまった、聞こえたかな?慌てて洗濯物を取り込むふりをする。 すると、隣から隼人くんの優しい声が聞こえてきた。
「陽菜さん、もしかして、聞こえてましたか?」
心臓がドクンと跳ねる。
「あ、はい……すごく素敵な音色だったので、つい。毎日聞きたいくらい…」
我ながら、大胆なことを言ってしまったと顔が熱くなる。隼人くんはふふ、と軽い笑みをこぼしたようで、またギターを弾き始めた。 今度は、さっきよりも少し明るいメロディ。まるで、私への返事みたいで、胸の奥がきゅんとした。

それから、私たちの間には、ベランダ越しの「音楽交流」が始まった。私がベランダに出ると、隼人くんがギターを弾き始める。時には、私が口ずさむ鼻歌に合わせて、彼が伴奏をつけてくれることもあった。
プロのたまごと甘い予感
数週間が経ち、ベランダで会うたびに、少しずつ会話を交わすようになっていた。
「陽菜さん、いつも洗濯物、丁寧に干してますね」
「隼人くんも、いつもギター、お上手ですね」
そんな他愛のない会話の中で、ある日、隼人くんが少し困ったように言った。
「あの、実は僕、料理が好きでよく作るんですけど、ついつい作りすぎちゃって……。まだ見習いなんですけど、レストランで働いてるんです」
「えっ、そうなんですか!?すごい!プロの料理人さんなんですね!」
私の驚いた声に、隼人くんは照れくさそうに続けた。
「いえ、まだまだ見習いで、練習のつもりで色々作ってるだけなんです。でも、一人だと食べきれないし、捨てるのももったいなくて……」
「わぁ、もったいない!私、隼人くんの作った料理、食べてみたいです!」
思わず前のめりになってそう言うと、隼人くんの声色がパッと明るくなった。
「本当ですか!?嬉しいです!じゃあ、今度、もしよかったらお裾分けさせてもらってもいいですか?」
「はい!ぜひ!」
私の返事に、彼が嬉しそうな声で「やった」、と呟いたのが聞こえた。
温かいお裾分けと、初めてのデート
ある日の夕方、仕事で疲れて帰宅した私に、玄関のドア越しに優しい声が聞こえた。
「陽菜さん、お疲れ様です。もしよかったら、これ……」
ドアを開けると、隼人くんがいた。手にはお洒落な料理が並んだワンプレートを持っている。
「今日、たくさん作りすぎちゃって。よかったらどうぞ」
「えっ!?い、いいんですか?ありがとうございます!」
私が受け取ろうとすると、隼人くんが少し躊躇したように言った。
「あの、もしよかったら、少しだけお邪魔してもいいですか?温かいうちに食べてほしいなって……」
突然のお願いに、私の心臓がドクンと大きく鳴った。まさか、彼が家に、なんて。
少し散らかっているかもしれない部屋を思い浮かべ、一瞬迷ったけれど、隼人くんの真剣な眼差しに、素直に頷いた。
「は、はい!もちろん、どうぞ!」
リビングに通すと、隼人くんはキョロキョロと部屋を見回し、 「陽菜さんの部屋、すごく落ち着きますね」 と優しい笑顔を見せた。
ソファに座り、差し出されたワンプレートに早速手を付ける。
「美味しい……!すごく優しい味です。レストランの味だ!」
私が感動して言うと、隼人くんは嬉しそうに照れた。
「ありがとうございます!練習の甲斐がありました」
彩も美しく、具材のバランスも絶妙だ。彼の優しさが、疲れた心に染み渡るようだった。
「いつもこんなに美味しいもの食べてるんですか?羨ましいな」
「陽菜さんが食べてくれるなら、いつでも作りますよ」
隼人くんのまっすぐな瞳に見つめられ、私の頬がカッと熱くなった。二人の間に流れる空気が、甘く、そして温かい。
「陽菜さん、今度の日曜日、もしよかったら、一緒にカフェに行きませんか?僕のオススメのお店があるんです」
彼の誘いに、私の心臓は最高潮に高鳴った。
「はい!ぜひ!」
ベランダ越しのギターの音色から始まった、お隣の隼人くんとの小さな交流。
それは、いつの間にか、私の日常をきらきらと輝かせる、特別な「恋の予感」に変わっていた。
END
あらすじ
最近隣の部屋に引っ越してきた彼、ベランダ越しに聞こえてきたギターの音色をきっかけに少しずつ距離が近づき…

















